「九大気になってる! でも、地元離れて一人暮らしするの不安……」そんなみなさんへ。大学の友達から「なんで九大にきたと?」、高校の友達からは「なんで九州に行くねーーーん!」と言われ続けた、九州外から九大に進学した私たちが「九大を選んだ理由・九大を選んでよかったこと」について紹介したいと思います。

1.どうして九大を選んだの?

 ここでは、本州から九大に進学した4人の1年生に九大を選んだ理由について紹介してもらいます! 九大を志望するまでにどんなドラマがあったのか、九大のどこに魅力を感じたのか、さっそく4人に聞いてみましょう!

▶第一志望はずっと九州大学?

 志望校を決めるにあたって、みなさんは九大一筋に考えていたのでしょうか? それともやっぱり迷いがあったのでしょうか? それぞれの受験生時代をのぞかせてもらいました。

 僕は高校1年生まで九州の学校に通っていて、九大に行く友達も多いのかなと思っていたので、九大も視野に入っていました。自分は工学部志望で、九大の工学部は特に魅力的でした。さらに、共通テストが苦手だった自分にとって、九大は共テの比率が低く、二次試験の相性が良い大学だったこともあり、九大の志望度は受験生の頃からずっと高かったです。(工学部Ⅳ群 東京出身)

 私は高校3年生の夏ごろまでは法学部志望でした。地元東京にある大学の法学部受験のため日々勉強をしていたのですが、法学に対する興味がだんだんと薄れていたことと、小・中学生の頃に興味を持っていた教育に対して、より深く学んでみたいという思いが日を増すごとに膨れ上がってきたことから、教育学を専攻できる学部を考えるようになりました。九大はたまたま親戚が近くに住んでいたのと、キャンパスが魅力的だったため、高校3年生の11月ごろに第一志望として目指すようになりました。(教育学部 東京出身)

 僕は、九州大学一筋ではありませんでした。高校1年生から共通テストの自己採点が終わるまで、僕はずっと大阪大学法学部を志望していました。実家から自転車でいける距離であり、入試問題との相性も良かったからです。そんななかで、高校2年生で来た福岡旅行の際に、九大のオープンキャンパスに参加しました。旧帝大は街中にレトロなキャンパスがあるというような印象だったのですが、九大は広大なキャンパスで、新しく綺麗な建物も多く、とても魅力的に感じました。(法学部 大阪出身)

 ずっと第一志望は九大でした。私は小さい頃から気象・地震火山系の職業に就きたいと思っていました。しかし、私のやりたいことを扱っている学部は少なく、探すのに苦労しました。漠然と旧帝大に行きたいという気持ちも持っていたのでそこを中心に調べていく中で、九州大学に私の学びたいことを深く追求できる学部を見つけ、興味を持ちました。そこで実際に九大に足を運んでみると、キャンパスの広さ、綺麗さに惚れて、九大を目指したい! となりました。(理学部地球惑星科学  岡山出身)

 「ずっと九大一筋!」という人もいれば、「途中で志望校を変えて九大にした」という人もいますね。共通テストと二次試験の配点だったり、二次試験の問題と自分の相性だったりと戦略的に九大を目指すこともあれば、「やりたいことが学べる」という点や「キャンパスの雰囲気が魅力的」という九大の強みが、九大を選ぶ大きなポイントになることもあるでしょう。九州外に住んでいる人が九大を視野に入れたとき、他にも様々な大学が候補に挙がってくることが多いです。そのような中で、どうして最終的に九大を受験するに至ったのか、次の質問で明らかにしてみましょう!

▶最終的に九州大学を受験した理由は?

 九州大学の一般入試は、共通テストと二次試験の両方の受験が必要です。先に受験した共通テストの結果を、みなさんはどのように捉え、そして最終的になぜ九州大学を受験することとなったのでしょうか?

 僕は共通テストの結果を見て改めて九州大学に出願することを決めました。受験直前になっても志望校は変わらなかったです。共通テスト模試では九大はずっとE判定(6割くらい)でしたが、本番で運よく上振れて7割5分ほど取れました。実際、共テリサーチはC判定、D判定でしたが二次試験で挽回できるという謎の自信から迷うことなく九大に出願しました。(工学部Ⅳ群 東京出身)

 私は「教育学」にとても興味がありました。教員になりたいというよりかは、教育とはなんぞや? という研究、教育システムの改善や心の発達、学校での人間関係に関連した教育などについて学べる大学を目指したいと考えており、九州大学は教員養成よりも教育の幅広い研究を強みにしているということで、自分にとって魅力的に感じていました。また、私は都会の人口の多さや喧騒がそこまで得意ではなく、自然が好きなので、1時間以上かけて東京の大学に4年間かそれ以上通い続けるよりも、大学近くに一人暮らしをして海も山も近い九州大学に通う方に惹かれ、志望校の一つに追加しました。最終的な決め手は、志望校に迷いが生じた直前期の11月に九大祭に行ってみて実際のキャンパスの雰囲気を肌で感じた時に、九大いいな、と思ったことです。また、九州大学の二次試験の問題が私にあっていたというのも決め手の一つかなと思います。(教育学部 東京出身)

 僕は共通テストの結果で九州大学に出願しました。前の質問でも回答したのですが、大阪大学を志望していました。しかし、共通テストでそちらの大学を受験できるだけの点数を取ることができなかったのです。当時、多少の悔しさや焦りはありましたが、そちらの大学の受験はキッパリとやめ、各大学の共通テストと2次試験の配点を計算したり、入試問題の相性を考えたりして、少しでも合格の可能性のある大学を探しました。すると、東北大学と九州大学が候補に挙がりました。ここで初めて悩みましたが、先ほど述べたように高校2年生のときに九州大学法学部のオープンキャンパスへ参加したことで、そこで雰囲気を味わえたことと、大学生活のイメージを持つことができていたことから、九州大学を受験することに決めました。(法学部 大阪出身)

 私は、前述の通り九大一筋で勉強してきたので、共通テストがどんな結果であろうと九大を受験すると決めていました。九大模試で何度か学科一位を取るくらい対策をしてきたからです。共通テストは76%でC判定でしたが、担任の強い後押しと自分の二次力を信じて予定通り九大に出願しました。(理学部地球惑星科学科  岡山出身)

 最終的に九大を受験した決め手として、「学部や研究内容に魅力を感じていたこと」、「共通テストの結果」が主に挙げられていましたね。自分が志望する学部に進学した先で自身の興味関心のある分野について学ぶことができるのか、という点も大学選択に大きくかかわってきます。

 また、どの大学もそうですが、受験においては共通テストの結果が鍵になります。その共通テストでいかに点数を稼げるのか、最低限どれくらい点数を取ればいいのか、にこだわる必要があると思います。共通テストの結果を受けて、そのまま志望大学に出願するのか、一方で志望大学を変えて出願するのか、どちらも勇気がいることです。自分のしたいことと共通テストの結果に折り合いをつけて、実際大学生になった時に後悔しない選択をしてほしいです。

▶九州外から来た九大生の併願先は?【オンライン限定記事】

 実家から遠い大学を受験した先輩たちは、私立大学の選択肢も多かったのでしょう。実際にどのような決め手で併願先を選択したのか、聞いてみました!

 僕は関東出身ということもあり東京の大学を主に併願していました。私立大学は東京理科大学、上智大学の理工学部、共通テスト利用で明治大学を受けました。

 今だから言えるのですが、気持ちは九大一本だったので過去問を解かずに受験して全滅しました。私立大学は記述問題が少ないので部分点が基本的にもらえません。国立大学とは問題形式が異なる場合が多いので、第一志望でなくても一度は過去問を解いて傾向をつかんでから挑むことをお勧めします。

 後期は千葉大学に出願していました。関東の国立大学で理系となると東京農工大学、筑波大学、横浜国立大学、千葉大学が候補にあがりました。レベル感的には大差ないので問題が自分にあっている千葉大学に出願することにしました。(工学部Ⅳ群 東京出身)

 私は共通テスト利用でも一般受験でも青山学院大学、立教大学、中央大学に出願しました。共通テスト併用方式では早稲田大学、後期では東京学芸大学に出願しました。私立大学と国公立大学では出題形式が異なる場合が多く、私は私立大学の対策を十分にすることができなかったため、できるだけ新たに対策をする必要のないように出願先を選びました。例えば、私立の日本史の問題で出題される重箱の隅をつつくような用語の対策、九大の二次で問われないような文法問題など、九大の受験対策から大きく逸れた対策が必要な大学には出願しませんでした。共通テストを受ける前には九州大学一筋に絞ってはいたので、自分が手厚く対策してきた範囲を生かせるような受験戦略を学校や塾の先生と立てた思い出があります。(教育学部 東京出身)

 僕は、私立大学を受験しませんでした。これは、母校の「受かっても通わない学校を受験する必要はない」という方針に則ったからでした。正直、高校の友人はほぼほぼ私立大学を共通テスト利用などで受験をしていましたが、僕自身が国公立大学、特に旧帝大に対するこだわりが強く、国公立大学で合格をもらえなかった時は浪人を覚悟していたので、私立大学の受験はしませんでした。ただ、国公立大学後期の受験は考えていました。前期で九州大学を受験することに決まっていたので、迷わず後期を九州大学法学部に出願しました。(法学部 大阪出身)

 共通テスト利用は、対策に時間を取られずに出願するだけでよいので、関西学院大学、立命館大学、同志社大学の3校を受けました。一般方式について、早慶MARCHは実際に関東に行って受ける必要がありますが、実は関関同立は私の地元岡山でも受験できます。あくまで併願の大学なので、遠出する時間を取られずに済む後者の立命館大学、同志社大学を受けました。特に同志社大学はお勧めします。数学はとても難しいですが、私大にしては珍しい記述式です。受験直前期は、九大対策でいっぱいで私大大学特有のマーク対策をする時間がなかったので、同志社大学は受けやすかったです。このように、私大受験は、いかに本命の九大受験の妨げにならないように受けるかを意識するといいと思います。(理学部地球惑星科学科 岡山出身)

 みなさん私立大学はレベル感だけでなく受験会場も考慮して受けていますね。共通テスト利用で受けられるなら独自の対策もしなくていいし、受験しに行く負担もなくて出願しやすそうです。個人差はありますが大体の人は九大対策の妨げにならない程度で受験している印象です。

2.九大に来て良かったこと

 まず、九州に来てからご飯のおいしさに驚きました。もつ鍋やラーメンはもちろん、日常的に食べるもの全てレベルが高いです。また、九州のいろいろな地方から人が集まるので、友達を通して各県の魅力を知ることができます! 車の免許を取れば、九州中をドライブできるのはとても魅力的です。自然の豊かさもその魅力の一つで、特に温泉巡りは九州ならではだと思います。

 また、方言がとても特徴的で可愛いです。しかも九州内でも地域ごとに全然違うので、会話の中で「そんな言い方をするの⁉」と方言で盛り上がれるのも面白いポイントです。九州外から来ている人は、1年生の夏ごろには、筆者も含めて、少しずつ博多弁がうつっていくけん、気をつけるとよ!

 九大伊都キャンパスは、最近移転したばかりなので国立とは思えないくらい校舎がきれいで、周辺ものどかなので、関東・関西のような街中の大学にはない落ち着いた雰囲気で、勉強がしやすいです。

 他にも、九大は学部が豊富で、特に共創学部や芸術工学部は他の大学にはない九大唯一の学部です。そのため、様々な考え方の人たちとかかわりを持てます。いろいろな人たちとの交流は自分の視野をより広げる機会になるでしょう。

 しかし、1番印象的なのは、九大という名前のブランド力です。例えば、九大生と言うだけでバイト先や地元の方々から信頼してもらえたりします。また就職活動においても、特に九州内では他を寄せ付けないブランド力を発揮するなど、校外でも得する場面が多く感じます。

最後に

 九州外から九大に来るのは少し勇気がいるかもしれません。しかし、九大生は、およそ4人に1人は九州外出身と、意外にも九州以外の人もたくさんいます。豊かな自然に広大な敷地を持つ唯一無二のキャンパスは、九州外から来る価値が十二分にあります。わざわざ九州外から足を運んで九大祭に来てくれたそこのあなた! 実はすでに心の中では九大に惚れちゃっているのではないですか? それだけの熱意があれば大丈夫です! 九州外からのたくさんの仲間をお待ちしています!