高校生活はいかがお過ごしですか? 部活に文化祭に体育祭、楽しい行事が目白押しで日々充実しているのだろうと思います。ところで、「受験」って意識していますか? 楽しい高校生活に気を取られていると、あっという間にその日は来てしまいます。「ぜひみなさんには、後悔しないように計画的に勉強を進めてほしい!」と思い、お役立ち情報をここにまとめました。

1・2年の勉強、何をする?

 九大に合格するにはどんな勉強をすれば良いのでしょうか。ここでは現役九大生が過去の受験勉強を振り返りながら、高校1・2年生のうちにやっておきたい勉強法を提案します。先取りするべき? 理社はいつ始める? などなど……。九大を目指す高校生の疑問に答えます。ぜひ参考にしてください!

国語

 教科書を読んでノートを暗記すれば点が取れる、というのは定期テストのみ通用する話です。3年生になってから始めようとしても、他の教科の勉強が忙しくなり、国語にそう多くの時間をかけられなくなります。そのため、1・2年生のうちに基本的な知識を入れておくのが鉄則! 具体的には、現代文では漢字や語彙、古典では古文単語や文法・漢文句形を習得しましょう。3年生になるまでに、これらの知識を固めておけると安心ですね。筆者は、小テストをきっかけにして漢字や古文単語を勉強していました。現代文が苦手で、文章が何を言っているかよく分からないと感じる人は、まず語彙力を身につけること! 一方で、1・2年生の時点で現代文の読解に自信がある人は、簡単な参考書に取り掛かってみるのもいいと思います。

数学

 数学は、受験で通用するレベルに到達するまでに時間がかかる科目だと思います。1・2年生のうちは徹底的に基礎を固めることが大切です。授業進度が遅い高校の人は、塾や参考書などで先取りすることをおすすめします。特に、理系の人は数Ⅲ・Cも含めて先取りする勢いで基礎を固めておくと、3年生になって楽になると思います。一方で、数学が苦手な人は、授業で習ったことを復習し着実に身に着けていきましょう。基礎ができたら少しずつ取り組む問題のレベルを上げるといいです。筆者はここで飛躍しすぎて失敗しました。いきなり難しい問題に取り掛かって太刀打ちできず、解答を見て何となく「へ~」となって終わってしまいました。みなさんには無理せずレベルを上げていってもらいたいです。

英語

 何よりも初めに単語を頑張ってほしいです! この冊子の執筆にあたり九大生に実施したアンケートでも「単語が分からないと長文が読めない」などの単語関連の回答が目立ちました。なお、「マイナーな単語帳を持っていても受験には必要なかった」「単語帳を何冊も買うのは役に立たなかった」という意見もあったので、“定番の1冊”を仕上げるのが無難かもしれません。もちろん文法と構文も忘れてはいけません。どちらも長文問題を解く上で必要な土台となります。これらを無視して最初から長文を読みまくる必要は全くないと思います。入試では英文が「読める」というのは前提で、そこから問題が「解ける」ようにならなくては意味がありません。正直、英文を読むだけなら単語を掻い摘むだけでなんとなく言いたいことが分かってしまいますよね。しかし、和訳問題では、文法や構文の正確な理解が問われています。そのため文法や構文も抜け目なく学ぶ必要があるのだと思います。そう考えると最初から長文を読みまくるよりも、短文を正確に訳す練習をしたほうが理に適っている気がしませんか?

理科(理系)・社会(文系)

 「入試範囲に追いつかない」「直前期に詰め込んだが間に合わなかった」など、十分に学習できなかったという意見が多くありました。授業進度が遅い学校では演習量が足りなくなることがあるので、余裕がある人は先取りしておくといいかもしれません。一方で、理社の先取りをするよりも、1・2年生のときは数学や英語の勉強を優先した方がいいという意見もあるので、自分の得意不得意を見極めて、先取りするべきかを判断することが大切だと思います。

勉強面全体のアドバイスQ&A【オンライン限定記事】

【Q1】過去問は1・2年生からやったほうが良いですか?

 筆者の場合、本格的な過去問演習は3年生後半からで十分でした。ただし3年生になる前に出題傾向や現時点での自分の力を知るために、一度解いてみるのはありだと思います。ボロボロで構いません。目標までの距離を知ることに大きな意味があります。

【Q2】自分にあった勉強法はどうやって見つけたら良いですか?

 筆者は、塾や学校の先生に相談したり、勉強法を自分で調べたりしました。1・2年生のうちはまだ時間があるはず! 焦らず色々な勉強法を試して、一科目ずつ確立していきましょう。YouTube等でもたくさん紹介されているので参考にしてみてください!

【Q3】模試の対策は必要ですか?

 対策必須という訳ではないですが、模試の対策がモチベになるならしても良いと思います。A判定を狙って模試の日までの学習計画を立てている人も周りにいました。個人的には、模試は事前の対策よりも、事後の復習が大事だと思います。模試は、自分ができないところを確かめて補完するために活用しましょう!

先輩たちが1・2年生でやって後悔したなと思っている勉強法は?

 受験生活が終わってから高校時代を振り返ると、これはやらなくてよかったと思う勉強がいくつか出てきます。そこで、事前に九大生に取ったアンケートの結果と比較しながら、わたくし高原が九大の理系学生(神山)と文系学生(山田)に、高校1・2年生のときにやらなければよかったなと思う勉強を聞いてみました。

——アンケートを見ると、数学でやって後悔したと思う勉強について、「基礎知識が固まっていない状態でいきなり応用の問題を解き始めること」「解けなかった問題の解答を丸写しして終わらせること」「たくさんの問題集に手を出すこと」「復習をせずにどんどん分野を進めていくこと」などの回答がありました。おふたりはどうでしたか?

神山 宿題や問題演習で答えをただ写すだけは、計算力含め全く実力がつきませんでした。実際、数Ⅲの宿題で計算するのが面倒くさくて、途中式だけを書いて計算の答えを写していたら、模試などのテストで全く答えが合わなくなってしまいました。ちゃんと計算をしなかったことを後悔しています。

山田 数学は苦手だったのに、解けないとやばいと焦って難しい問題に手を出していたのが失敗でした。1・2年生は時間があるのでしっかりと基礎力向上に時間をかけて、そこをクリアしてから応用問題を解くようにしたかったです。

数学は土台が出来上がってないと後々苦労します。私も高3で基礎から数Ⅲをやり直すはめになりました。マジできつかったです……。(高原)

——次は英語についてです。「たくさんの種類の単語帳に手を出して一気に覚えようとすること」「文法中心の短文問題集の丸暗記」「文章の全文訳」というのがアンケートの結果ですが、他には何かありますか?

神山 1年生のときに、自分の英語力では読むのに苦労する難しすぎる文章を変にたくさん読もうとしたのが失敗かなと思いました。結局全文訳を見て、あんま思考力が向上しなかったなと感じています。

山田 学校で買わされたマイナーな単語帳の、後半に載っている難単語を覚えようとしたことだと思います。結局試験に出ないということが多々あったので……。

焦って難しいのに手を出すのは確かに良くないです……。私は英文の音読という基礎中の基礎をおろそかにしたことを後悔しています。(高原)

——国語は「同じ文章を使った問題を何回も解く」「古漢の文法に固執して文章題をあまり解かない」という回答があったのですが、個人的にやって後悔したものはありますか?

神山 僕はアンケート回答とは反対に古文・漢文の文章問題ばかり解いて、文法をおろそかにしていたことを後悔しています。その文章に入っている文法には対応できるようになるのですが、初見の文法に対応できないことが起こってしまいました。もっと基本の文法を身につけることからやるべきだったなと思います。

山田 古文単語を覚えきらずに読解問題に取り組んだことです。古文単語を覚えてないとそもそも文章読めないので。あと現代文の記述を自分で解決しようとしたことです。先生に添削を依頼するべきでした。

私は定期テスト対策に集中して、模試で初見の文章に太刀打ちできないことがありました。やはり問題集を使って初見の文章に対する対応力を付けるべきでした。(高原)

——次に理科に関して、神山君に個人的エピソードを聞いていきましょう。アンケートでは、物理は「導出を理解せずに公式だけを丸暗記すること」「問題の意味を考えず、ただ問題数をこなし、その問題を解いたままにしておくこと」、化学は「暗記するべき内容を後回しにしてしまうこと」「計算を自分の手で解かなかったこと」がありました。

神山 理科は、物理と化学でそれぞれ反省点があります。物理は、公式を丸暗記するだけで理解せずに乗り切ろうとしてしまったのが失敗でした。例えば、単振動の分野の理解が甘いため、万有引力の問題も解けないというように、芋づる式に全体が崩れてしまいました。化学は、計算力を十分につけなかったことが大きな課題でした。学校の計算力テストでは100点満点中17点という結果を取ってしまい、受験直前までその計算力不足が足を引っ張りました。

——最後に社会について、山田君に聞いていきます。

山田 日本史は流れをつかまずに闇雲に暗記していたことを後悔しています。今思えば、事実をただ覚えるだけなく、しっかり流れを含めて理解しておくべきだったと思います。また、公共・倫理では、単語の名前や人名だけを覚えようとしたことを後悔しています。選択肢も長く、具体的な内容まで理解していないと解けない問題が多いため、これ聞いたことあるなとは思っても、そこから選択肢を絞るのが難しかったです。

——山田君は日本史と公共・倫理を選択していたんですね。他の科目については、アンケート結果を紹介します。世界史については、「一夜漬けでテストを乗り切ろうとすること」「教科書だけで勉強」、地理は「地図記号を全て覚えること」「短期記憶でテストに臨むこと」が役に立たなかった、という回答がありました。

九大生の勉強の実態とは?

1日の勉強時間はどれくらい?(高校1・2年)

 アンケート結果から、人によって勉強量や習慣の差が大きいということが分かりました。勉強と課外活動を完璧に両立できていたという人は、あまり多くなかったようです。実際に筆者も高校1・2年生の頃は、学校の課題や小テストの勉強が中心で、自分で予習したり参考書に取り組んだりする余裕はありませんでした。部活動で疲れて、家に帰るとすぐに寝てしまう日も多く、勉強面ではいつもギリギリの生活を送っていました。3年生になると応用問題や志望校の過去問に取り組む必要が出てきます。そのためには、1・2年生のうちに基礎を固めることが大切です。基礎を固めるために、日々の勉強習慣をしっかり身につけていきましょう。

九大生は勉強をどこでしていたの?

 筆者は主に学校で勉強していました。家だと周りに漫画などの誘惑が多く、勉強に100%集中できないことがよくあったからです。学校で勉強していると、同じ教室に何人か残って勉強しているので、分からない問題を気軽に質問できたり、すぐに職員室へ先生に聞きに行けたりします。みんなで頑張る雰囲気もあり、モチベーションを保ちやすいのも魅力です。アンケートの回答も、第1位が「学校」でした。(次ページ参照)

 一方で、図書館で勉強しようとすると、時間制限があったり、自習が禁止されていたりすることがあります。なので図書館を利用する際は、自習ができるかどうか事前に確認しておくと安心です。また、長期休みのときは、筆者は近くの塾の自習スペースを利用していました。集中しやすく、とてもおすすめです。一人での勉強に疲れたときは、環境を変えてリフレッシュするのも良いと思います。

九大生はどんな勉強方法をしていたの?【オンライン限定】

朝型/夜型勉強

 朝早く起き、誰よりも早く学校へ行って勉強していたという人や、部活後に塾へ行き、閉館時間まで勉強していたという人など、自分が勉強に集中しやすい時間帯を模索し、生活リズムに合わせて勉強時間を確保していたという人が多いです。筆者は朝が弱く、家ではあまり勉強に集中できなかったので、できるだけ放課後に学校に残って勉強したり、近くの図書館に行って勉強したりしていました。

ポモドーロ法

 ポモドーロ法とは、25分間しっかり集中して勉強し、その後に5分休憩をとるという勉強法です。これを繰り返すことで、集中力を切らさず効率よく学習できます。「とりあえず25分勉強してみよう!」というように、気軽に勉強を始められることがメリットです。休憩中にスマホやテレビなどを見てしまうと、5分で勉強に戻ってくるのが難しくなってしまうので、休憩時間にはスマホやテレビで娯楽を楽しむのではなく目や手を休めてみたり糖分補給したりと、次の25分間の勉強の効果を最大限引き出せるような行動を心がけましょう。

スキマ時間の有効活用

 通学中の電車内や部活が始まるまでの空き時間など、1分でも時間が出来たら単語帳を開いてみましょう。一度の勉強時間は少なくても、それが合わされば意外と多くの時間を勉強に費やせます。実際に筆者も、よく帰りの電車の15分間で小テストの勉強をしていました。また、単語帳を日々持ち歩くのは大変なので、スマホのアプリで単語帳をつくってスマホで勉強していました。机と椅子がなくても勉強はできます! いつもスマホを見ている時間を勉強時間に変えてみませんか?

 さて、いくつか勉強法を紹介しましたが、人によって合う勉強法は違います。そのため、「自分にとって最善の勉強法を見つけること」こそが、高校1・2年生の時期にやるべき最も重要なことであると筆者は考えています。筆者自身は、高校2年の夏に部活を辞めてから勉強に集中できる環境になり、少しずつ自分に合った勉強スタイルを模索して受験期には勉強習慣を確立することができました。なかなか高校1・2年生で勉強に焦点を当てることは難しいとは思いますが、土日や寝る前の30分など自分ができるときに少しずつ勉強の仕方を工夫してみましょう。

最後に

 高校3年生になって後悔しないためには「計画的な勉強」が重要です。早めに自分に合った勉強法を見つけて取り組みましょう。また、楽しむときと勉強に集中するときの切り替えも大事です。自制心を持って、楽しい高校生活を送ってください。