2024(回答者 225名)

合格者平均点・問題難易度
● 合格者平均点は 65.2点/125点(n=225人) で、難易度がそこそこ高かった昨年よりもさらに5.7点低下しました。
● 2023年に引き続き難化傾向にあります。2024年度の難化は、大問2の題材(コイルと直流回路)が多くの受験生にとってあまり解き慣れないものだったことが主な要因と考えられます。
● ここ3年は、一般的に二次試験での出題頻度が低いジャンルからの出題が続いています(2022年:万有引力・レンズ、2023年:交流回路、2024年:コイルと直流回路)。この傾向が今後も続くかは不明ですが、全範囲を対象にした二次対策を行うほうが良いでしょう。→(2025年10月追記)2025年はこういう出題頻度が低いジャンルの出題がありませんでした。ただその結果(そのせいだけでもないが)合格者平均点が跳ね上がったので、今後どうなるかは未知数です。
● もっとも、出題頻度の低いジャンルは「ひねった問題を作りにくい」ために出題されにくいので、実際の問題も必要な知識レベルは高くありませんでした。共通テスト対策をしっかり行っていれば十分対応できる内容だといえます。(そのわりに点数低下の原因になったのは、二次試験対策ではノーマークに近いジャンルだったから、と推測されます。)
とるべき点数・目指せる点数
※ここ2年は難化しているため、それ以前もふまえた 平均的な難易度(例年の水準) を想定して書いています。
● 医学部医学科:最低90点
● 薬学部:最低80点
● 近年は数学の難易度が不安定なため、医学部医学科や薬学部志望者は 物理を得点源にしたい科目です。難しめの問題も完答して、100点(以上)を目標にしましょう。
● その他の学部では75点前後が目安。物理が苦手でも 50点程度は必要です。逆に、物理が得意な人は 100点越えや満点近く も十分狙えます。
● 75点を取るには、典型問題を落とさず、さらに難問をいくつか解けることが条件です。苦手な人も、まずは典型問題で確実に得点を重ねることを意識しましょう。
2023(回答者 282名)

合格者平均点・問題難易度
●合格者平均点が71.5点/125点(n=282人)であり、例年より明らかに低かったといえます。これは、ほとんどの受験生にとって、力学が見たことのない題材であり、手がつけにくかったためでしょう。一方、力学以外の問題は標準的であったため、合格者の多くは力学以外で得点できた人だと考えられます。
●とはいえ、力学も冷静に解けば半分くらいは解けそうな問題でした。見たことのない題材で「どうしよう」となったときは、周りの受験生も同じように悩んでいると思って、一旦冷静になり、問題をゆっくり噛み砕いてみましょう。時間がもったいないと思うなら飛ばすのも一つの手です。
