「憧れの福岡に行きたい!」「九州から離れたくない!」そんな思いを持つ受験生が多いのでは? 九州出身者にとっての大学選びは「九州から出るべきか、それとも九州内で進学すべきか」という悩みがつきものです……。実際に九州出身の現役九大生はどんな理由で進学を決めたのでしょうか。

1.新1年生の本音 ~九大に来てどう思う?~

 入学前とのギャップ・友人関係・実家通いあるあるなど、大学生活のリアルをお送りします!

▶宮崎県から来た九大生 (理学部生物学科)

どうして九大を選んだの?

 実家に帰りやすいこともあり、憧れの都会福岡に! その中でも海や山など自然豊かな環境が広がっていて、生物学科としてのフィールドワークや実験がしやすい九大を選びました。

 オープンキャンパスで施設の規模に驚かされ、研究環境も他大学と比べて優れていると感じ、より一層九大への入学に胸が膨らみました。さらに九州内に、自身の第一志望である生物学科のある大学が限られているという点も進学理由の一つです。ちなみに九大生が宮崎で崇められるからという理由は内緒です。

福岡のイメージに変化は?

 正直、激変しました。というのも、今まで「福岡」と聞くと、THE都会すなわち博多・天神周辺を想像しがちでしたが、いざ大学生活が始まると……なんということでしょう。辺り一帯緑! 緑! 緑! 地元宮崎を感じ、とても懐かしい気持ちになります。福岡にも様々な一面があることを実感しました。

 もちろん宮崎と福岡には明確な差が山ほどあります。1番は、やはり交通の便が良すぎる所です。駅に行けばすぐ乗れる電車、地下鉄とかいうモグラみたいな電車、新幹線とかいう速すぎる電車、とても感動しました。さらに博多・天神周辺の都会感には腰を抜かします。街のあらゆるものがデカい。デカすぎる。人も多すぎる。

どんな友達がいる?

 北海道から沖縄まで色んな都道府県出身の友達がいます。多種多様な方言が聞けて楽しいです。筆者はよく訛りを指摘されました。もうみんな慣れて誰もつっこまなくなりましたけど(笑)。逆に東京出身の友達は方言や訛りがなく、それらがある友達の話し方が羨ましいようです。全部取り入れようとした結果どこの誰なのか分からない状態になっています。

▶佐賀県から来た九大生 (理学部物理学科)

なんで九大を目指したの?

 せっかく大学に行くなら実験設備が整っているところがよく、理系の研究室も揃っていて、分野の幅が広い九大はピカイチでした。佐賀県内だと進学先の選択肢がどうしても限られるんですよね……。また、佐賀からも近くて実家にもすぐ帰れる距離なのに、ちゃんと都会に来た! っていう感覚も味わえると思って決めました。

佐賀から見た福岡のイメージは?

 福岡ってずっと「おしゃれで都会!」ってイメージでした。天神や博多に遊びに行くと、ビルも人も多すぎてちょっと圧倒されます。佐賀だと「渋滞」といっても車が少し並ぶくらいだけど、福岡は「人間の渋滞」があります(笑)。

 でも実際に住んでみると、福岡は都会だけじゃなくて自然も近くにあって、ちょうどいいバランスなんですよね。伊都キャンパス周辺はちょっと自然すぎますけど。

佐賀と伊都の違いは?

  佐賀も自然豊かですが、伊都キャンパス周辺はそれ以上に「自然しかない!」って感じで、最初はびっくりしました。佐賀は田んぼと街並みが混ざっているけど、伊都は突然ジャングルの中に大学がドーン! みたいな。特に佐賀では、ほとんど平野で暮らしていたので、山にそのままアスファルトを貼り付けた感じの九大敷地内の坂には、苦労しています。自転車で坂を上るときなんて、もう地獄です。その分、下るときの爽快感は、もう天国です。

▶福岡市内から通っている九大生 (工学部Ⅰ群)

どうして九大を選んだの?

 家から、電車と自転車に乗って約1時間半で通えるからです。関東に出て一人暮らしするより、実家で生活するほうがメリットが多いと思いました。知り合いも多く、土地勘もあるので、生活しやすい環境です。

九大に通い始めてからの九大への印象は?

 さほど高校生の頃に思い描いていた印象と変わりません。1年次はどの学部の生徒でも、同じキャンパスの中の学部の仲間と過ごせる、とても良い大学生活を送れるはずです。自然豊かな伊都キャンパスと都会の天神・博多が行き来しやすいのは、九大のいいところであり、福岡のいいところだと感じます。

福岡から出たいという考えはなかったの?

 高校1・2年生の頃は一人暮らしや東京に興味があり、東京の大学に進学したい時期もありました。しかし、実際九大に進学してみると、他県から来た友達の話を聞く中で、意外と福岡も都会で住みやすい場所だと実感し、東京に出る必要はなかったなと思いました。また、実家暮らしで経済的にも優しい分、よりいろいろな経験にお金を使うことができます。様々な経験を通して私自身、人として深みが出たようにも感じます。

2.九大を選んだ理由TOP3【オンライン限定記事】

 大学を選ぶ理由は人それぞれで、「偏差値や共通テストの結果で選んだ」と言う人ももちろん多くいるでしょう。ですが、それ以外の理由で九大を選んだ人も多くいます。九州出身の現役九大生はなぜ九大を選んだのかでしょうか?!アンケートをもとに九大を選んだ理由TOP3を紹介します!

1位:学問研究のレベルが高いこと

 九州大学は12の学部があるとともに、そこに附属する研究機関も多くあって、学問のレベルが高いことは間違いなしです!

 理学部物理学科の3年生に、「加速器」と呼ばれる装置について聞いてみました! 「加速器」は最新の物理実験でよく使われている装置ですが、それを持っている日本の大学は、ほんのわずかです。初めてみたときは、あまりの大きさにびっくりして腰を抜かしそうになりました。学部生のうちに、加速器を使って実験ができるなんて貴重すぎます。

 学生が研究室に入り、実験やプロジェクトに参加しながら学べる機会が多いのも、「ここで学びたい!」と感じられる大きな魅力の一つです。是非今のうちから九州大学の様々な研究室を調べて、自分に合った学部を見つけてみてください!

2位:伊都キャンパスの広さと自然豊かな環境

 九州大学は敷地が広大で、森林や緑が多く、静かな学習空間が整っています。落ち着いた環境で勉強ができるのはリラックスできるし、心地よいです! 特に広大すぎて1日じゃ回り切れない伊都キャンパスは、日本で1番広いキャンパスともいわれています! さらに自然が豊かすぎて、イノシシなどの野生動物の目撃情報も多数……! 1年生の多くが学ぶセンターゾーンにある「亭亭舎(ていていしゃ)」からは、自然豊かな山々や伊都地区を一望でき、とてもきれいです。

3位:”福岡”という街の魅力

 まずは、おいしい食べ物がたくさんあることです! 福岡といえば! という食べ物はいっぱいありますよね? 例えば、明太子、とんこつラーメン、もつ鍋、あまおう、などなどいっぱい思いつきます! また、福岡市の平均家賃は東京や大阪と比較するとかなり低いです。福岡から東京の大学に進学した、筆者の友人は東京の物価が高いことにとても驚いたそうです……。福岡は都市部である割に物価が低いので、学生にも優しいです! また九大の学食は学生に優しく500円程度で美味しい定食が食べられます! キャンパス外のリーズナブルなお店にも、とってもおいしいご飯がたくさんあるので、ぜひ色々なお店を友達と開拓してみてください!

 さらに福岡を中心とする交通網が整備されているので、九州内の実家に帰りやすい点が最高に魅力的です! 週末に思いつきで帰れちゃいます。

3.実家暮らしのリアル!

 ここからは一人暮らしはしたくない、実家から通いたいと考えているみなさんに実家通いの九大生たちがどんな生活をしているか紹介します!

そもそも実家暮らしって多いの?

 九州大学は学術的にもレベルが高いため、他県からも多くの学生が入学しています。さらに伊都キャンパスが辺鄙なところにあることも相まって、実家暮らしが半数を超えるなんてことはありません。筆者は実家暮らしなのですが、私の感覚では実家暮らしの割合は全体の2、3割くらいです。

実家通いはきつい?

 それは登校するのにかかる時間によります。私は毎日片道1時間半かかります。なので、学校に来るだけで毎日3時間無駄になる気がしますが、実際に電車に乗っている2時間はほぼ自由に使えるので勉強したり、本を読んだりといろいろなことができ、通学はさほど苦ではないです。

 しかし、実家暮らしは終電が早い! そして朝が早い! 周りの友達は遅くまで遊んでいるのに帰らないといけないことが多くあります。それが嫌なら泊めてくれる友達を見つけておきましょう。

実家のメリットって?

 たくさんあります! 家に帰ったらおいしいご飯がある。お金がたまりやすい。慣れ親しんだ環境。家計にも優しい。地元の友達にいつでも会える。などなどメリットばかりです。

 一人暮らしなんてこれから先の長い人生いつでもできます。大学生活の途中から一人暮らしを始めることだってできます。大学生活の最初くらい親に甘えてもいいのではと思います。

実家通いでも充実した大学生活を送るコツは?

 実家から通う学生にとって最も大切なのは、しっかり予定を管理することです。実家が遠ければ遠いほど通学にかかる時間はもちろん長くなり、気軽に大学へ行くという感覚が薄れてしまいがちです。だからこそ、大学に来なければならない日は計画的に予定を組むことが重要です。

 例えば、平日に学校でしかできない用事や授業、ゼミの活動などはまとめてスケジューリングしておきましょう。また、家の近くで済ませられる用事は同じ日に集約することで、無駄な移動を減らせます。こうした一見当たり前のことが、実は充実したキャンパスライフを送るためのポイントです。時間の使い方を工夫して、豊かな学生生活を実現しましょう。

最後に

 九州大学は、学問研究のレベルが高く、自然豊かで広大なキャンパスで学ぶことができます! こんな大学、なかなかないんじゃないでしょうか⁉ また、福岡という街は都市と自然とのバランスが取れていて、食べ物や交通、生活の利便性も間違い無いです! 九州大学で待っています!